森田太初展　ドーブツとボク
2021年11月13日(土)ー23日(火)
11:00 ー 18:00　16(火)、17(水)休み

森田の制作テーマは「死生観」。作家としてスタートした当初から一貫しています。
が、初期の頃の「羽化」や「骸骨」と題した動物の骨や昆虫の抜け殻をモチーフにした作品は、東日本大震災を期に変化を始めます。
「人間の自然に対する畏怖」を目の当たりにし、そして人間のみならず様々な動物も命を失ったという現実。さらに、人が作った立入禁止区域という人が立ち入れないエリア。当時の動物を見放したという印象も、時が経つと、人間が居なくなったエリアは人間の支配から離れた、動物にとっての自然な暮らしという側面が現れます。
2020年、新たなウイルスに人間の生活や行動は大きく制限されます。対して、自然は何も変わらず時を刻みます。
死という現象を捉えた制作が、自然観を巻き込む大きな「死生観」へと変化を続けます。

今展覧会では、擬人化された動物と、人の記憶にあるシンボルとしての動物という二方向から構成されています。
「死生観」をテーマに、建物の内から外へと広がる大きな空間、森田の宇宙観が広がります。
どうぞ、たっぷりとお楽しみください。

森田太初 / 彫刻家
1977 東京に生まれる
1979 メキシコへ移住
1982 帰国 埼玉にて育つ
1997 中央大学法学部法律学科中退
2001 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
2003 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
2006 同大学院博士後期課程修了
美術博士号第164号取得
2009〜2010年 日本工業大学付属駒場高校 非常勤講師
2010〜2019年 東京藝術大学美術学部彫刻科 非常勤講